血便が出た!大腸憩室症 2

大腸の部位と憩室

大腸は全長1.5メートルから2メートルほどの管状の消化器官です。右下わき腹あたりの盲腸から始まり、上行(じょうこう)結腸、横行(おうこう)結腸、下行(かこう)結腸、S状結腸、直腸で構成されています。大腸では水分と塩分、ミネラルを吸収して便を作ります。私の場合は大腸の始まりの上行結腸のうち下から10㎝くらい上がったところ、骨盤の内側あたりから出血していました。
憩室は加齢とともに増える傾向があるようで、右側の上行結腸やS状結腸が特にできやすいようです。私の場合は35歳くらいの時に初めてバリウムで大腸の検査をしたときに「憩室がたくさんある」と指摘されました。今回はそのうちの一つから出血したということです。

搬送先は救命救急!

救急車を手配してくれました。救急車はクリニックの前につけられ僕は自力で歩いて救急車に乗りました。自力で歩けるのに申し訳ない、という気持ちでいっぱいでしたが、実際にはかなりフラフラし、意識ももうろうとしていました。医師から詳しく病状を伝えてもらっていましたが、到着した救急隊員の方にも現状の説明と写真を見せたりいろいろと説明をしました。
そして、目と鼻の先と思うくらい(徒歩10分くらいなので、車なら3分くらい)の総合病院に到着し、救急車から横たわっていたストレッチャーのまま診察台に運ばれました。診察台の真横につけられ、ストレッチャーから隣の診察台に自力で移動します。そこで、「大したことない、と思っていたのに移動のために体を動かすのがかなり億劫で、正確な動きができないことに気づきました。
ゆっくりと動いて救急車に乗り、車内のストレッチャーに言われるがままに横たわります。そして質問に答えたり、写真を見せたりしました。その間に運転席か助手席の隊員が病院とのやり取りを続けます。
病院へはあらかじめクリニックの先生が連絡してくれているためか、早めに話がついたと思います。いろいろと病院を探すようなことはなく、クリニックの先生が指定した病院にしっかりと必要事項の確認をしているような感じでした。乗込んでから発車までは、少しもうろうとしていましたが、感覚としては10分くらいでしょうか。発車後は5分くらいで病院に到着。

CTスキャン

ストレッチャーから処置台に移り処置を受けていると出血のせいか、病院で処置を受けることになった安心感からか気が抜けて頭がボーっとしている気がします。今後の処置の仕方や家族への連絡などについていろいろと説明を受けているのにどこか別の世界の話のような気がします。わかったのは、とにかく「入院が必要」「CTと内視鏡で検査」ということでした。
CTスキャンするために造影剤を腕の血管に注射します。注射した付近がちょっと熱いというか熱を持った感じになります。CTの台に寝て指示通りに息を吸ったり止めたりして撮影してもらうこと15分くらいでしょうか。CTスキャンを担当してくれた医師から説明を受けます。おおよその出血場所が特定できたとのことです。大腸の始まり部分から上10㎝位の場所から出血しているということでした。違う処置室に移動し、内視鏡の準備をします。

大腸憩室症だった

「大腸憩室からの出血」が疑われているわけですが、それはどんな症状なのでしょうか。大腸には加齢などによって表面がへこみ、クレーターのようなものができます。これが「憩室」です。憩室自体は悪いものではなく出来たからと言って特にどうということもないのですが、ここに食べかすなどが入り込み長くとどまることで腐敗したり、へこみによって腸壁が薄くなっているためそこを傷つけてしまうようなことがあると出血します。それが長く続いてしまうと今回のように血便が出続けることになってしまいます。そのため、出血を起こしている部分を特定し、出血している細い血管付近を内視鏡でクリップ止めのような手術を行い、出血を止めるのです。一度出血を起こした憩室はそのままにしておくといずれまた同じように出血をすることが多いため、手術で止めてしまうのが有効なのです。しかし、憩室出血の場合出血部分を特定して手術できるのは20%から30%と言われます。これは、手術をする頃には出血が止まっているためです。今回のように憩室出血を起こしている場合や憩室で炎症を起こしている場合などを「大腸憩室症」と言います。ちなみに、憩室炎の場合はひどく発熱したり、痛みがひどいことがあるようです。今回の私のように出血だけの場合は痛みも苦しみもないことが多いようです。

大腸内視鏡検査

CTスキャンの結果を確認して出血部位をおおよそ特定したうえで内視鏡を入れて患部を発見し、クリップ止め手術を行います。クリップはいずれ外れて便と一緒に排泄されます。大腸内視鏡検査を行うには大腸を空にしなければいけません。人間ドック受診の時など健康な時には長時間かけて下剤を飲んで空にしますが、今回は救急ですのでその時間はかけられません。肛門から下剤を入れ、数分間便意を待ち排便します。当日は朝おにぎりを食べただけで何度も血便をしていたため、出血が固まり粥状になったものを何度も出しています。下剤を入れられても出てくるのは下剤のみだろうと思っていると意外と粥状のもの(おそらく下剤と出血が固まったものと腸液)が出てきます。何度か繰り返して既定の量を出し切った後内視鏡検査となります。

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